大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京地方裁判所 昭和42年(ワ)2164号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕売買の目的物に瑕疵があつても、買主がその瑕疵の存在を知つているか、または知らないことにつき過失がある場合には旧民法第五七〇条にいう隠れた瑕疵があるということはできない。本件においては、私道部分が売買以前から私道として使用されていたものであり、売買当時原告もそのことを知つていたことは当事者間に争いがない。一般に、私道として利用されている土地を宅地として利用するには、住宅地においては建築基準法等の法的規制を受けることが当然予想されるのであるから、表見上私道として利用されているのを知つてその土地を宅地として買受ける買主は、右の土地利用の変更がかかる規制により許されないかどうかを調査検討する注意義務がある。そのような調査をすれば、私道を宅地として利用できないことを知りえたはずであるから、原告が本件私道部分が宅地として利用できないことを知らなかつたとすれば、それはかかる注意義務を果さながつたことによるものと推認しなければならない。そうすると原告には、本件私道部分を宅地として利用できないものであることを知らなかつたことにつき、過失があるから、本件瑕疵は隠れた瑕疵ではない。(岩村弘雄 原健三郎 江田五月)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!